レッスン後に先生から「たまには小曲もやってみない?これとか面白いと思うよ」と言われて提案された曲。
個人的にいつか弾ければいいなあ、とぼんやり考えていた憧れの曲の1つだったのでやります!と即答し、すぐに譜面を買いました。
クライスラーっておしゃれなんですよね。
1曲の長さは短くて軽やかなのに浅いわけではなく、技巧・歌心・品がある気がします。序奏とアレグロだけの譜面を買ってもよかったのですが、どうせならいろんな曲が入っていた方がいいなと思い、「美しきロスマリン」や「愛の悲しみ」、「愛の喜び」などが収録されている曲集を買いました。
意気揚々と曲集を買い、譜読みを始めるわけですが、まあ難しい笑
最初はアレグロの早いパッセージができれば何とかなるのかなと思っていたものの、「序奏」部分もしっかり難しかった。
もちろんテンポはゆっくりではあるんだけれども、そのぶん音程の正確さや和声を感じた音の置き方、過度にならない表情付けが求められて行き詰まりました。
こういった壁にぶつかるたびに小さいころから基礎練しっかりやっておくべきだったな…と毎回思います。
序奏部分は、厳格で重厚な雰囲気を持つ書き出しから始まります。
和声感を意識したフレージングや、落ち着いた音程感が重要で、単なる前奏ではなく「作品の格」を決める役割。
弾きすぎず、落ち着いた緊張感を保つことで、後に続くアレグロとの対比がより際立たせるように練習していました。
そしてアレグロ部分。これは最初見た時は無理だ…と思い譜面をそっと閉じました。
曲集を買った人はわかると思うのですが、序奏部分を弾いた後、アレグロ部分は譜めくりをする構成になっています。
急に音符の密度が濃くなるんですよね笑
早いし重音はあるし弓のコントロールは効かないし…
「これは本当に同じ曲なのか?」と疑いたくなるほどで、
眺めているだけで指がつりそうになり、気持ち的にはもう半分卒倒しました。
序奏の厳格さに油断していると、アレグロで容赦なく現実を突きつけられる――
クライスラーの優雅な顔の裏に潜む、なかなかの殺意を感じました。
パールマンの演奏はこれ。これだけ弾けたらカッコいいよなあ…
半年ぐらい練習してこの曲は卒業しましたが、なんとか通すことができるレベル。もう少し練習して人前で堂々と弾けるくらいにはなりたいな。
毎回先生に顔がめちゃくちゃ必死で面白かったと言われてたし笑
少し引いて、間を楽しむことができたらもっとうまくなるんだろうなと感じました。

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